インド・フィルムフェア賞

フィルムフェア賞(Filmfare Awards)は、インドで最も権威のある映画賞です。いわば、インド版のアカデミー賞になります。 ヒンズー語(ヒンディー語)の映画が対象です。 いわゆるボリウッド映画の最高峰となります。 1954年に始まり、60年以上の歴史があります。 毎年1月ごろに発表されています。 インドの大手メディア企業タイムズ・グループが主催しています。

<作品賞>
受賞作 監督
2017 「ダンガル」
(Dangal)
ナイツ・ティワリ
2016 「バージーラーオ・マスターニー」
(Bajirao Mastani)
サンジャイ・リーラー・バンサーリー
2015 「クイーン」
(Queen)
ヴィカース・ベヘル
2014 「ミルカ」
(Bhaag Milkha Bhaag)
ラケーシュ・オムプラカーシュ・メーラ
2013 「バルフィ!人生に唄えば」
(Barfi!)
アヌラッグ・バス
2012 「人生は一度だけ」
(Zindagi Na Milegi Dobara)
ゾーヤ・アクタル
2011 「ダバング 大胆不敵」
(Dabangg)
アブヒナフ・カッシュヤップ
2010 「きっと、うまくいく」
(3 Idiots)
ラージクマール・ヒラニ
2009 「ジョーダー姫とアクバル帝」
(Jodhaa Akbar)
アーシュトーシュ・ゴーワリカル
2008 「地上の星たち」
(Taare Zameen Par)
アーミル・カーン、 アモール・グプテ、 ラーム・マドゥワーニー
2007 「黄色に塗りつぶせ」
(Rang De Basanti)
ラケーシュ・オムプラカーシュ・メーラ
2006 「ブラック」
(Black)
サンジャイ・リーラ・バンサーリ
2005 「ヴィールとザーラ」
(Veer-Zaara)
ヤシュ・チョプラ
2004 「今、あの人を見つけた」
(Koi... Mil Gaya)
ラケシュ・ロシャン
2003 「デーヴダース」
(Devdas)
サンジャイ・リーラー・バンサーリー
2002 「ラガーン」
(Lagaan)
アーシュトーシュ・ゴーワリカル
2001 「愛してると言って」
(Kaho Naa... Pyaar Hai)
ラケシュ・ロシャン
2000 「ミモラ~心のままに」
(Hum Dil De Chuke Sanam)
サンジャイ・リーラー・バンサーリー

インド映画「きっと、うまくいく」

<インドアカデミー賞史上最多16部門受賞>

「きっと、うまくいく」は、2009年に公開されたインド映画。 大学生の友情や生き方、インドの競争社会への風刺を描いた。インドアカデミー賞で史上最多の16部門を受賞した。 また、フィルムフェア賞を6部門受賞した。「きっとうまくいく」についてはこちら→

ボリウッド4作品が日本で公開

(2013年4月10日、朝日新聞)

「きっと、うまくいく」「命ある限り」「タイガー伝説のスパイ」「闇の帝王ドン~ベルリン強奪作戦」

復讐(ふくしゅう)劇に、パキスタンとの摩擦を描いたアクションもの――。インド西部のムンバイ(ボンベイ)で作られた「ボリウッド映画」がこの春、次々と国内で上映されている。

インド映画は、ロマンスにアクション、そして歌とダンスが定番。年間製作本数は世界一を誇る。日本では、「ムトゥ 踊るマハラジャ」が1998年に大ヒットしたが、それ以降は1本が3時間前後と長く、歌と踊り満載の内容が受けず、ヒットに恵まれなかった。

公開中の「恋する輪廻(りんね) オーム・シャンティ・オーム」は1970年代とその30年後のボリウッド映画界を描いた。脇役だった青年がスターに生まれ変わり、恋する女性のかたきを討つという筋。ファラー・カーン監督は「外国人にもボリウッドってどんなところだろうと興味を持ってもらえる内容になったし、アジアでは輪廻転生にも共感してもらえると思う」と話す。

都内の映画館で週1回、映画のダンスシーンに合わせて観客が歌ったり、踊ったりするイベントが開かれ、約200人の観客が訪れる。リピーターも多く、10人を超える団体客の姿もあるという。配給担当者は「口コミでじわじわと広がっている感じだ」と話す。

4月20日公開の「タイガー 伝説のスパイ」は、インドとパキスタンの摩擦のはざまで翻弄(ほんろう)されるスパイの恋を描くアクション映画で、インドで2012年一番のヒット作。カビール・カーン監督は「これまでのボリウッドでは取り上げない政治ネタを入れたのがヒットにつながった」。インドでは、リアルなテーマを扱いストーリーを重視する映画を好む観客が増えているという。

インド映画は4月20日に「命ある限り」「闇の帝王DON ベルリン強奪作戦」が公開され、5月には「きっと、うまくいく」と続く。

2013年春公開のインド映画のうち4本を配給する日活の大場・宣伝プロデューサーは「急成長しているインド映画界は、中国に続いて良いビジネスパートナーになりうる」と話す。ハリウッドが出資する映画も多くなった結果「海外進出を見据えたものが増え、内容も驚くほど洗練された」。

多言語社会のインドでは、作品ごとに各言語のバージョンが作られ、配給権もばらばらだった。「『ムトゥ』のヒット以降、インド映画に手を出したかったが、例えばヒンディー語版を買ったとしても別の社がタミル語版を買って日本で公開する可能性もあり、業界としては怖くて手を出せなかった」(大場さん)。近年インドでも配給権の整備が進み、「ようやく公開できるインフラが整った」。

映画評論家で自ら配給・宣伝も手がける江戸木純さんは「2時間ほどの短い作品も増え、日本でも公開しやすくなったのでは」と分析。「インド人のビジネスや生活環境も変わり、映画に長時間をかけられなくなってきている」とみる。

「ムトゥ」を日本に紹介し、大ヒットにつなげた経歴を持つ江戸木さんは一方で、「ハリウッドの出資作が増え、ボリウッド映画がハリウッド化している。ボリウッド映画ならではのバラエティーや個性がなくなっていくおそれもある」と危機感も示している。